無題(加筆)

8月某日

足かけ1年、転職に希望を見出してなんとなく生きてきたがだいぶきつくなってきた。

ちょうどそのタイミングで韓国から友達がやってきて騒いだあと、夏風邪をこじらせ咳が止まらなくなった。止まらない咳と外仕事でビシャビシャのマスクに四苦八苦しながら公務員試験不合格の知らせを受け、人生がいい感じになってきた。

 

9月某日

「チョンキンマンションのボスは知っている」を読む。香港で様々な零細ビジネスを営むタンザニア商人たちの話である。

感銘を受けたのは彼らが、「一貫して信頼できるやつなんかいない」「人は状況によって裏切ったりするものである」的なスタンスで人生やビジネスに臨んでいるところである。

 

たしかに人は状況によっては裏切るときもあれば人に金を借りるときもある。

息子に金を借りるときもあれば、返済を無利子分割でしょうとするときもあるし、分割払いを延滞したりもする。

 

今の筆者に必要なのはタフさである。ここで金の貸し借りをやめてしまうのは簡単だが、のちの大きな利益や困ったときの助け舟を期待して年間20万を貸すのは決して悪い商売ではないかもしれない。

 

 

10月某日

母と旅行に行く。

 

居酒屋で母親が知らないドイツ人男性二人組にベロベロになって絡む。

何故か彼らに「君くらいの歳になると親のこういう姿も見ることになるんだ」とありがたい一言を頂く。

年相応に手の掛からない子供になったかは疑問である。

 

 

11月某日

友達とトーフビーツのライブを見に行く。

大学時代はトーフビーツばかり聴いていて思い入れが深い。聴き始めて6年、最初は星野源のラジオに氏が登場したことがきっかけだったが、今では周辺の若手音楽家たちをどんどんプロモートしていてすごくカッコいい成功の仕方をしている。

 

ライブに行き酒を飲み夜中の11時に前乗りして望んだ最終面接に合格し、転職に成功。